世界銀行 久保田理恵子さんのサイエンスカフェ その3

IPCC、COPは政策決定者のオーダーに沿って研究し、提言する。コロナ問題もそうだった。科学者は社会全体の事を考えて研究しているわけではない。また説得材料を集めて政策提案をするのが政治家の仕事。しかしながら自分に都合のいい情報を政治家は多く集める。日本の政治家は思い込みが非常に強い。議論になれていない人たちが議論をしているのが日本の政治。

科学者と政治家がいっしょののテーブルについて政策決定しなければならない。プラスティック問題で初めて政策決定のこの2者が政策決定に関わる場が持てた。この2年で作る条約がこのスタンスで本当に2年間で出来るのか、本当に意味のあるものになるのか、これが国や県、自治体にどのように波及するのか、何が議論されて社会がどういう風に動いていくのか注目してほしい。

1980年くらいからプラスティックの問題に注目していた学者がいたが、影響力のある人が発信すると7年間で条約制定決定にこぎつけた。

きっかけは2015年。資産家のエレンマッカーサーという船乗りがセーリングでプラスティックスープを観た事。すぐに財団を作り、ビジネスや政治家や様々なシンクタンクも繋がりデータを使って経済的、環境的、社会的インパクトをデータ化して見える形にしてキャンペーンを張った。ここから動いて行った。

また同じ2015年、アメリカのジャンベックという科学者が世界でどこの国がプラスティック汚染に寄与しているかランキングを出した。

1位中国、2位インドネシア、2017年アジアの国々も国の威信をかけて廃棄物を飛ばしてプラスティック対策に動いた

綺麗なペットボトルはリサイクルできる。汚れたプラスティックは一度洗浄し細かく砕いたものを燃料にして自治体の焼却炉に燃料として入れる。多hが中国に輸出されていたが2017年に禁止になったためリサイクルと燃料とする。現下の課題はプラスティックの輪。大変な労力が必要なリサイクル。まずはリユースし使い続ける。そしてリサイクル、最後はリデュース。造らない。逆三角形ウエイストヒエラルキーがEUでは浸透。

日本は自発的に企業がペットボトルプラスティック仕様、配合を紳士協定を決めた。リサイクル法でメーカーがリサイクルに出資している。神奈川ネットでも調査したが、リサイクルはまだまだ課題だらけだ。続く