デンマークの幸せで持続可能な社会づくり6政治
この写真は大臣がロラン島に来た時に行われた円卓球会議の模様
重要なCO2削減に係る食のテーマを頓智の効いたリラックスしたやり取りで意見交換し、お互いの率直な本音の理解を深める場となっていたとのこと。
デンマークの人達は「明日の会議、楽しみですね!」と言い合うという。繰り返される合言葉は「気にしないで!」「何とかなる!」「もちろん!」前のめりの前向きの言葉にニールセンさんは当初いぶかったが時を経て「自分たちが一緒に考えるから何とかなるよ」との思いがあることを知ったという。
「人生は対話の連続」「学校は人と話していける言葉を学ぶ場」「全部本音で話す。本音だからこそ相手がすうっと受け入れるような言葉を選ぶ」情報はオープンにしてみんなでいじってより良いものにしていく。人はシステムに縛られるがシステムは人が作る。正解も完成形もない。最上の着地点最高のセカンドオピニオンを探る。
「デンマークがどういう国でありたいか」、持続可能、逞しさ、柔軟さ多様性「そのために何が必要か」教養、発想力、対話、交渉力、エネルギー、食料、「教育で実践していく」世界の中のどういう立ち位置に居るのか、居るべきか。
実にデンマークの41歳で首相になった女性は政治暦20年だった。18歳から政党に入れる。政治は教育の中にしっかり組み込まれている日常だ。一人でたくさんを背負わない。信頼こそが社会的コスト削減。大臣を務めると次世代に譲る気運がある。
政治学の学者であったなど多様な経歴を持つ30,40,50代の大臣達、女性も多い。
何かを概念化したらそれはもう死んだ経験。物を判断するとき尺度は自分、一人一人の違う尺度。利己的な尺度を封じて物事をあるがままに受け入れることに慣熟する。ニールセンは「禅」の思想と似ていると気づきこれをこれからの重要な研究テーマにしたいと言われた。
非常に感慨深い結びで終わったニールセンさんの講演を聴いてこれからの私達の進む道に大きな光明を得た気持ちで散会しました。
デンマークの幸せで持続可能な社会づくり。
ニールセンさんが日本人だからこそ感じるデンマークの端的な姿が最後に浮かび上がりました。