改選後、町長施政方針に総括質疑をしました。
2022年12月改選後の議会報告として以下町長の施政方針に対する総括質疑登壇原稿を共有させていただきます。
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ただいまから総括質疑を始めさせていただきます。
村田町政の成果は、住民が主役のまちづくりとして、ワークショップ等の町民との対話の場を活発につくり、ボトムアップが広がり強まったこと、時代の危機感に敏感かつ前向きに活動する町民と市民派の女性町長との存在の相乗効果と堅実な実績を評価いたします。
小中一貫教育研究、コミュニティ・スクール、地域福祉の小学校区の協議体、通いの場、東大果樹園跡地のシンボル事業、子育て包括支援センター、環境フォーラム、「ぼくたちわたしたちの地球会議」など、多様に広がる、かつてない町民との行政の総意が、循環するまちづくりが展開されつつあるところです。
選挙期間の前日、二宮駅で17歳の高校生が轢死されました。若い命の尊厳が失われたことを、二宮町の政治は覚悟を持って受け止めなければなりません。
日本の子供、若者の自殺者の数は過去最高レベルを更新、先進国の中でも目立った存在です。さらに、コロナ禍、精神を病む子供が全国的に増え続け、子供病院が逼迫しているとの報道もありました。国内の全ての学校にカウンセラーが常駐せず、SOSを気づかれない場合が多かった。気づいても治癒されないまま学校側は対応策に追われ、問題の核心に迫れない政策が続いており、若者たちを社会に送り出すまでの日本の未来づくりは、抜本的な改革が求められているところです。
町長の所信表明に対し、以下の論点で質問させていただきます。
1、「子どもがまんなか、未来を拓く教育のまち」。子育ての町として名乗りを上げるためには、何よりも公教育がいかに魅力のある解決策を持てるかに尽きます。誰一人取り残さない教育について、今の日本各地のチャレンジを本気で上書きするほどの覚悟が必要だと思います。はっきりとした最上位の理念を言語化し、今ここにいる子供たちへの体現施策を打ち出すべきです。
そもそも伝統的に子どもを応援する情熱のある町で、今、コミュニティ・スクールも目に見えて展開しつつあります。この秋に新たな保護者団体が開催した、日本のフロントランナーとして注目される複数の学校の取材した映画「夢みる小学校」の上映会は、2日間で1,000人弱の観客を集めました。まさに、先に開催された二宮町主催の講演会で言及されたユネスコの教育理念、秘められた宝を体現する、生き生きとした子供たちの学びの場をラディアンホール全体で共有しました。
このような機運が高まる中、校内フリースペースを誰一人取り残さない教育の対応策として、いかに進めるのか伺います。
2、「子どもから大人までやりたいことができるまち」について。東大果樹園跡地のシンボル事業で浮かび上がる二宮型のウェルビーイング、これは大変貴重だと思います。明治時代に来日した欧米の知識人が、日本は子供の天国と言われたと言いますが、今やすっかり失われた日本の子どもの成長環境にまつわる文化、風土、自然な循環、人間力の回復を予感させるものです。
村田町政が粘り強く尽力した庁舎整備に係るラディアン周辺のエリアデザインも、子ども、若者に注力した生活の質、福祉の向上のビジョンが必要だと思います。1期目に視察した武蔵野プレイス、これはまさに自治体が若者の居場所をつくるという提案を基に建設されたものでありました。子ども、若者に注力したことで、全ての世代のウェルビーイングの建築デザインとして結実したこと、これに注目すべきだと思います。
庁舎、ラディアンで働く職員、また、集う若者、子ども、保護者、高齢者、多世代の人々の生活の質、仕事の質、生涯教育の質を、この新庁舎を含めたラディアン周辺の場でいかに進化を図るのか伺います。
また、今回の選挙の投票率は6割を切りました。全国的にはもっと低い状況で、日本全体を覆う不安と、当事者意識の欠如は深刻な状況であります。一縷の希望であるボトムアップの町民の潜在力が未来を変える大きな要素になるはずと考えます。公がいかに柔軟な協働をイメージできるかが鍵です。
町民活動推進補助金の改良と、協働のまちづくりとしての、町民の計画策定への参画推進をいかに進めるのか伺います。
3、「海あり山あり緑あり、魅力と活力あるまち」について。町が計画する気候非常事態宣言は、この町内に盛り上がる自然とともに生きるライフスタイルのプラスのエネルギー、また、尽力する住民の危機感、当事者意識を、子どもたちとの実践と対話、多様な学びを得ながら語る文言でつくりたいと思っておりますが、発出までのプロセス、その効果、発出後の体現策を問います。