議員定数削減案に対する意見

 

議員定数削減の議員提出議案について予め議会内で意見を集め検討するとのこと。

私から提出した意見は以下の通りです。

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台風19号は新庁舎建設基本計画を白紙にし、コロナウイルスが二宮町存続を揺り動かしたと感じている。

議会歳費の削減は歓迎されるだろう。しかしなぜ定数削減なのか?

そもそも1期目当選当時、議会事務局より、「二宮町の議員報酬は生活給ではない」と説明を受けた。生活給でないならとことん減らせばいい。

そして町政に参加しやすい仕組みを作る。それが住民参加を進めるということだ。そのくらいの変革が迫られている。今後、学校教育でICTを使った授業がコロナ対応の推進力で実施されると思うがこの町規模で無理と言われる住民会議も可能なICTシステムの活用も考えられる。

ピンチはチャンスであり、私達が勇気をもって処方箋を示せば今までの住民の議会、首長に対する不満も自らの責任と参加の上に解消されるだろう。

総務省が数年前に開催した「地方議会の在り方に関する研究会」の報告では①議会の権限や自由度の拡大に資する制度改革が積み重ねられてきたこと、②時代の変化に伴う多くの課題に直面する地方公共団体に対し、意思決定政策形成機能の発揮、多様な住民意見の集約,反映によって議会の果たす役割がこれまで以上に求められること、⓷地方議会がその代表機能を真に取り戻し住民に信頼される議会となる方策が提案されており、議会制民主主義における議会の本質的な役割は公開の場に於いて地域の多様な意見を議論する合議制の機関として熟議が行われる場であることとし、地方自治が民主制の基盤であるという所以であると述べられている。④特に人口規模の少ない自治体では人口流動性が低いことが見込まれ、住民と共に議論を行い地域のコンセンサスの形成を重視する傾向が比較的強いことを踏まえ、一般の住民が参加しやすい議会にするという観点から議員のなり手を増加させる方策の検討が必要と明言されている。

今回提示された単に定数削減を求めるこの議会が果たすべき本質を矮小する議案の内容は現在の二宮町議会の質がさらに問われるものと思われる。2人減ったところで1000万円弱であり、私はむしろ議会歳費を半額にして高志を募るかいっそ廃止したらどうかと思う。驚くべきことにヨーロッパの複数の先進国の地方議会議員は無報酬である場合が多い。経費としてあるいは損失分として支給される仕組みはあり、議員定数は日本よりも格段に多い。副業として成り立つように余分な負担を軽減する仕組みもあるはずだ。本来の自治のシステムである自治会を末端行政ではない本来の自治組織としての機能を求めることとセットで考えるべきだ。ゆくゆくはICTの住民会議と小学校区の現在の地域再生協議会にあたるまちづくり会社の設立が実現となり、住民協働と政治参加を推進するはずだ。未来のために地域の大人は力と知恵を合わせるしかない。5000万円以上を子ども達の教育に回す。テレワークの受け皿を推進し、個人商店を整え町内でお金が回る仕組みを整える。私達は変革のために残りの任期をかけて働くしかないと考える。今二宮町に必要なのは変革のために働くコーディネーターである。